相対性理論の入門記録

2025の秋ごろに NHK の3か月でマスターするアインシュタインという番組を見たのをきっかけに、相対性理論に入門していた。当然、こういう教養番組はさわりのところしか教えてくれないので、番組だけでちゃんと数式も含めて理解することはできない。というわけでちゃんと理解するためにいろいろ本を買って勉強した。

「相対性理論をちゃんと理解する」というのはいろいろな定義があると思うが、僕は「重力は時空のゆがみによって生じる」という啓蒙書に書いてありがちな文面を理解することとした。よくある簡単な説明だと、布の上に重たいボール (例えば地球を模したボール) を置いてその布に軽いボール (例えば月を模したボール) を置くと、布がへこんでいるから月を模したボールが地球を模したボールに近づいていく、これが重力による時空のゆがみですみたいな解説がされていることがある。が、この説明に全く納得できなかった 1 のが目標をそのように設定した理由である。

まず図書館で相対性理論の啓蒙書を借りてきて読んだ。ニュートン別冊 相対性理論がよくわかる とか読んだ気がする。あと二冊ぐらいニュートン別冊を見た気がする。挿絵が大きくてパラパラめくれるのがよい。【解説】相対性理論ってなに?1時間で相対性理論を理解できる動画【物理/科学/SF】みたいな YouTube の動画をみたりもした。

ただ啓蒙書だとあんまりちゃんと理解できないので、次は『相対性理論』 (中野 董夫)を買ってきて読んだ。買ったのは 2025年8月24日だったらしい。本を買うときはEMANの物理学のページを参考に選んだ。

マクスウェル方程式を見るのは 10 年ぶりぐらいだったのでかなり手間取ったが、 8 章までちゃんと読んだ。光速が不変という条件を入れると座標変換がローレンツ変換になるんだなるほどねえ、みたいな理解をした。9 章に一般相対論の話がちらっと書いてあるのだが、さっと流すだけの概説だったのでちゃんとした本で読む必要を感じて飛ばした。

ちなみに、相対性理論は慣性系のみで成り立つ「特殊相対性理論」とより一般的な条件で成り立つ「一般相対性理論」の二つがあり、e = mc^2 は特殊相対性理論で出てくるが、重力について知りたい場合は一般相対性理論も勉強する必要がある。

というわけで、2025年9月15日に神保町で一般相対論の本を二冊を買ってきた『相対性理論』(佐藤 勝彦 著)『時空と重力(物理学の廻廊)』(藤井保憲 著)の二冊である。買ってきた二冊の本のうち『相対性理論』(佐藤 勝彦 著)のほうがなんか本格的に感じたとかいう理由で、そっちを読み始めた。(が、最初に読むなら『時空と重力(物理学の廻廊)』(藤井保憲 著)のほうが圧倒的におすすめである。)

『相対性理論』(佐藤 勝彦 著)は結構ハードで行間がかなり飛んでおり、1、2、3 章は『相対性理論』 (中野 董夫)と内容がかぶっていたのでまあまあ理解できたものの、4 章のリーマン幾何学は新概念登場しすぎ & 添え字と成分多すぎて計算大変すぎのダブルコンボでかなりしんどかった。『物理のためのベクトルとテンソル』(ダニエル・フライシュ 著 河辺 哲次 訳)を最後までやってみたり、Stanford 大学が出している一般相対論の講義をチラ見してみたりしたがわかった気持ちになれなかった。4章、5章を 50% ぐらい理解したところで (2025年11月ぐらい?) で仕事がかなり忙しくなり、相対性理論の勉強がいったんストップする。

2025年12月上旬ぐらいで仕事が落ち着いて勉強を再開。池袋のジュンク堂で一般相対性理論を一歩一歩数式で理解する『相対性理論』(内山 龍雄 著)を買う。あと、気分転換に読む本を『時空と重力(物理学の廻廊)』(藤井保憲 著)に変えてみる。そうするとこっちの本は数学的な厳密性を犠牲にする & 電磁気学の話題がほとんどないものの非常にわかりやすく最後まで読めた。行間がかなりやさしく埋めてくれており、添え字がいっぱいあって苦しいのは『相対性理論』(佐藤 勝彦 著)と変わらないんだけど、頑張って紙と鉛筆で写すとなんとかなった。いくつかの演習問題はまだ解けてないんだけど、まあわかったといってよいはず。

一般相対性理論関連で一番印象的だったのは、アインシュタインが重力ってこういう性質満たしているはずだからこういう方程式になるはずだよね、という感じで出した数式が 100 年間もちゃんと検証に耐えているところ。あとシュワルツシルト解で光が曲がることを導出できるところかな。

とりあえず当初の目標は達成したのでしばらく相対性理論はお休み。また何かの拍子で再開するとしたら今度こそ『相対性理論』(佐藤 勝彦 著)に挑戦するかも。

資料のリスト

  1. 月を模したボールが地球を模したボールに近づくのは、地球の重力によって月を模したボールがへこんだほうに移動するのが原因で、重力の説明になってないだろ! という思いがある。